親はまだ元気。今のうちに知っておきたい
親が元気なうちに実家の相続を考える。今から調べておく3つのことと進め方
公開日 |執筆・監修:矢部 敦
相続の準備で一番効くのは、親が元気なうちに「実家をどうするか」を家族で一度話しておくことです。ただ、いきなり相続の話を切り出すのは難しく、何を調べればいいかも分かりにくいものです。
このページは、先回りして調べている人のための順路です。数字を一つ持って親と話すと、感情論ではなく現実的な相談になります。
最初に確認すべき3つのこと
1
実家の固定資産税評価額と実勢価格
評価額は親に届く納税通知書の課税明細で分かります。実勢価格はおおよそ評価額÷0.7が目安で、正確には査定が必要です。この2つの差が、将来の代償金の差になります。
2
相続人の人数と、誰が実家に住みたいか
兄弟の人数で基礎控除と1人あたりの取り分が決まります。実家に住みたい人がいるかどうかで、将来の分け方の基本線が決まります。
3
親の財産の全体像
預金・有価証券・保険・借入をざっくり把握するだけで、相続税がかかる層かどうかが分かります。かからない層なら、準備の中心は税金ではなく実家の分け方です。
この順番で進める
1
読む生前贈与の加算ルールを知る2024年の改正で加算期間が3年から7年に延びました。贈与で準備するなら早く始めるほど効果があります。年ごとの早見表で確認できます。
2
使う将来の分け方を仮の数字で試算する実家の評価額と預金の概算を入れるだけで、兄弟それぞれの取り分と代償金の目安が出ます。親に見せる数字としても使えます。
3
読む二次相続まで含めた全体像を見る両親が揃っているなら、一次相続と二次相続の2回分を考えます。配偶者の取得割合で合計税額が変わることを先に知っておくと、いざというとき慌てません。
4
決める家族で一度話す「誰が実家に住むか」「売るか」だけでも共有しておくと、相続後の協議が短くなります。遺言やエンディングノートの話はその次です。
こんな場合は
親が老人ホームや施設に入ることになった
実家が空き家になる前に、将来売るときの特例(親の生前なら居住用財産の3,000万円控除、相続後なら空き家特例)を知っておくと、売る時期を選べます。
親が遺言を書くと言っている
遺言があれば法定相続分より優先されますが、兄弟には遺留分(法定相続分の半分)があります。実家を一人に相続させる遺言なら、ほかの兄弟への配慮(代償金や預金の配分)を試算で確認しておくと争いを防げます。
親が事業や賃貸物件を持っている
事業承継や不動産収入が絡む相続は本サイトの対象外です。評価方法や特例が複雑なため、早い段階で税理士に相談する領域です。
試算結果のご利用にあたって
- 本ページの数値は、記載の仮定条件に基づく概算の試算値であり、個別の税額を算定・断定するものではありません。
- 各種特例(空き家の3,000万円特別控除、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例など)は要件を満たした場合の試算です。実際の適用可否や個別具体的な税額計算は、必ず税理士にご確認ください。
- 運営者は税理士ではありません。個別の税務相談・税額の断定は行わず、一般的な制度の仕組みの解説と家計・不動産の維持費・売却手残りの比較に徹しています。個別相談窓口は設けていません。
- 不動産の評価額・売却価格は査定や市況により変動します。試算に使う価格は、不動産会社の査定など客観的な資料で確認してください。
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